金属の中で“分子”が組み替わる― 化学結合・金属性・磁性が連動する新しい電子状態を発見 ―

RESEARCH &
PROJECT

金属の中で“分子”が組み替わる― 化学結合・金属性・磁性が連動する新しい電子状態を発見 ―

◆発表のポイント

  • バナジウム原子が分子のように結び付く状態が、温度低下に伴って二段階に変化する現象を発見しました。
  • すべての状態で金属のままですが、電子の磁気的な応答は各段階で大きく異なることを示しました。
  • 従来の分子形成物質とは異なり、異なる結合状態の競合が金属・磁性と絡み合うことを示しました。

 岡山大学学術研究院環境生命自然科学学域の小島慶太助教、片山尚幸教授、千葉大学大学院理学研究院、北里大学理学部、総合科学研究機構(CROSS)中性子科学センターおよび中性子産業利用推進センターの共同研究グループは、SPring-81)やJ-PARC2)などの大型施設を用いた研究により、層状無機化合物Li0.5VS2(リチウムバナジウム硫化物)において、金属の中でバナジウム原子どうしが「分子」のように結びつき、その結びつき方が温度によって二段階に変化することを明らかにしました。
 通常、原子が強く結びつくと電子は動きにくくなりますが、本物質では結合の形が変わっても金属状態を保ち、磁気的な性質も大きく変化しました。本研究成果は、化学結合、金属性、磁性が互いに影響し合う新しい電子状態を示すもので、8月24日に米国化学会誌「Chemistry of Materials」に掲載されました。今後、組成や圧力などによって原子間結合を制御することで、新しい量子材料の探索につながることが期待されます。

<詳しい研究内容について>
金属の中で“分子”が組み替わる― 化学結合・金属性・磁性が連動する新しい電子状態を発見 ―

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