メッセージ

メッセージ

環境生命自然科学研究科長 鶴田 健二

令和5年4月1日に,大学院自然科学研究科と大学院環境生命科学研究科を再編・統合し,大学院環境生命自然科学研究科としてスタートしました。新しい研究科では学位プログラム制を導入しています。これにより,専門分野ごとに切り分けられた旧来の専攻の枠をはずし,柔軟かつ幅広い科目群と教員を,輩出すべき人材養成像からのバックキャスティングで配置できる組織に再編されました。各々のプログラムに理・工・農・環境学にまたがる幅広い専門科目が配置されています。これにより,履修計画を学生が主体的にオーダーメイドで設計できるようになりました。加えて,博士前期課程・後期課程を通して5年間の計画的な学修を行うことができる特別コースや,社会的ニーズが高い分野の講義群を研究科共通で提供する「サブプログラム」も複数設定し,加速する社会変移に柔軟に対応できる教育プログラムを構築しました。また,先取り履修制度もより大きな枠組みで充実化しました。

今回の研究科再編の母体となった自然科学研究科と環境生命科学研究科は,かつて一つの研究科でしたが,専門分野の多元化や時代の要請から,分野を分けて重点教育するための組織再編を経てきました。そして現在,地球温暖化の加速,DX化・GX化の世界潮流,さらには人工知能が人類の生活・雇用環境にも影響を与えうるレベルになるなど,これまで以上に広域にわたる「総合知」をスピーディーに修得し実践できるようにする教育が求められています。新研究科で導入した学位プログラムはそれを可能とするしくみの一つです。

学生の皆さんには,自身にとっての「ありたい未来」を構想し,それに向けて身に着けたい知識やスキルを能動的に選択・学修して頂きたいと思います。環境生命自然科学研究科はその意思を最大限に尊重し後押しします。また,地域・社会・世界のステークホルダーの皆様への情報発信や連携活動をより一層展開して参りますので,新研究科の高度人材育成に対する新たな取り組みに,これまで以上のご理解とご協力をお願いいたします。

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