動物遺伝学
人や動物の疾患の遺伝的要因を解明することを目的として、実験動物や産業動物に起こる病気をもたらす遺伝子の解析を行っています。ミュータントマウスやゲノム編集による遺伝子組換えマウス・ラットを用いて、主に生殖機能や骨成長などに関与する遺伝子の機能を解明しています。産業動物では、遺伝性疾患の原因遺伝子の解明とともに、ゲノム配列から優良な遺伝子多型の探索や遺伝的多様性の評価も行っています。
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生殖や成長は、ヒトの不妊症や低身長症の理解に向けて制御機構の解明が必要であり、家畜では向上が求められる重要形質でもあります。私の研究では不妊と矮小の両方を示すマウスから、骨成長に重要な原因遺伝子をいくつか同定しました。その中には、卵子の減数分裂に関わり、正常な卵子形成に必須であることも明らかにしています。これらの成果は、ヒトの病気の解明や家畜の遺伝的改良に活用されることが期待されます。
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家畜の生産性の向上を目指して、哺乳類の生殖機能を制御する脳内メカニズムを解明するために、生殖に関わる遺伝子を改変したラットを作製し解析を行っています。また、家畜における遺伝性疾患の治療を目指して、疾患の原因である遺伝子変異を正常な配列に戻す手法の確立のために、ゲノム編集技術を用いて研究を進めています。