フィールド情報利用学
現在,日本を含め東アジア諸国の農村では過疎や高齢化,遊休農地の増加,そして獣害の深刻化といった地域環境の持続可能性に関連する問題に直面しています。私たちの研究室では地域の問題解決を図るための「計画」という手段に注目し,それを活用した制度の効果や運用方法のあり方,その歴史とパラダイムシフトについて考察するとともに,さまざまなスケールにおける計画づくりとその実践に携わりながら農村地域の将来像を模索しています。
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住民主導型のコミュニティ計画理論の構築
わが国の農村地域では近年,住民自らが計画づくりや地域づくりに乗り出している例が各地にみられるようになりました。本研究では集落を範囲とする動きに焦点をあて,従来の行政が主導する形と比べて何が違うのか,どういう特徴がみられるのかを明らかにしようとしています。これによりわが国の農村地域特有の計画理論を構築することができ,今後の地域づくりの指針として役立てることが期待できます。
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近年、砂漠化、森林減少、農地荒廃等のグローバルな環境問題が、また、身近なところでは里地里山の荒廃等のローカルな環境問題が深刻になってきています。これらの環境問題は、空間スケールの大小こそありますが、全て実空間上での現象であり、このような空間現象を記述できるものが地図(地理空間情報)です。地理空間情報,人工衛星画像,統計情報等を数理学的手法で解析することにより様々な環境問題の解析を試みています。