作物開花制御学
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作物開花制御学

本研究室は園芸作物の生理学的反応の解明を基本に据えて,花卉(き)の開花調節技術,栽培技術,および収穫後の利用技術の確立に取り組んでいる.また,これからの農業は,「植物・人・環境のすべてに優しくなければならない」という理念に基づいて,バラ,ダリア,トルコギキョウ,デルフィニウム,ユリ,アジサイ,花壇苗などの成長,環境条件と養水分吸収の相互関係を解析し,科学的根拠に基づいた合理的で簡便な栽培環境制御と養水分管理技術の確立と普及を目指して,日々の研究を行っている.

  • 教 授 :後藤 丹十郎 Prof. GOTO Tanjuro
  • E-mail:tangoto@(@以下はcc.okayama-u.ac.jp を付けてください。)
  • 専門分野:根域制限、高温対策、生理障害、切り花延命、開花制御、エディブルフラワー

 

研究者総覧 

高温環境下における安価で容易な苗生産方法の開発

固形培地:ポットレス栽培(左)とポット栽培(右)における培地温と葉温. 培地温はポットレス栽培で7度低い.葉温はポットレス栽培で2度低い.

夏期高温時の育苗において,生育障害,早期抽台や開花遅延が問題となっています.私たちは,自然光による光合成と低温による花芽分化・生育促進を組み合わせた間欠冷蔵処理を用いて,トルコギキョウ,デルフィニウムなどの高温期の苗生産方法の開発を行なっています.

 

 

 

長寿命な切り花から植物体の強化能力を学ぶ

時には数ヶ月間におよぶ切り花アジサイの秘密の一つは花器官の脈の組織構造にある.鮮やかな赤色に染まっている部分は厚壁柔細胞.アジサイの花器官の脈の中で水の輸送に関わっていると考えられる.

アジサイの切り花は時に数ヶ月もの寿命を示します.この現象には使い捨ての器官である花を長持ちさせる様々な生理生態現象が関わっています.私たちはこの現象を利用して,アジサイを含めた多くの植物に適用可能な切り花延命技術や植物体の強化方法を模索する研究を進めています.

 

 

 

 

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