特殊加工学
近年,科学技術の進展にともなって工業用材料の特性は高度化してきており,従来の機械力学に基づく手法では加工の困難な材料や複雑かつ微細形状への要求が多くなってきています.本教育研究分野ではこれらの高度化する要求に応えるために,材料の機械的特性に依存することなく加工を実現できる電気・電子エネルギーを用いた放電加工や電子ビーム加工,光エネルギーによるレーザ加工を活用した新しい加工法の開発などに取り組んでいます.
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放電加工の高能率・高精度化に関する研究
放電加工時の放電分散状況,加工粉やワイヤ電極の動きを高速度観察や数値解析により解明し,これらに基づいて加工の高性能化を研究しています.また,曲がり穴加工,半導体材料のスライシング,加工面の高機能化などの応用技術を開発しています.
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レーザ光を用いた透明体材料の微細加工法
レーザ光を用いた透明体材料の微細加工法透明体材料であっても瞬間的に強いレーザ光を用いることで集光点にその光エネルギーを吸収させることができます.それにより透明体材料の内部の性質を変化させたり,透明体材料や他の材料と接合したりする加工法を開発しています.
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大面積電子ビーム照射による高能率表面処理法
研究室で開発した有効径60㎜の電子ビームを照射できる大面積電子ビーム照射法では,被加工物の極表面を瞬時かつ均一に溶融させることができます.この現象を利用して短時間で金型やインプラントなどの金属製品表面を高能率に平滑化したり,改質したりする表面処理法を開発しています.