機能有機化学

機能有機化学

有機金属錯体触媒を利用した新規有機合成反応の開発と機能性材料への展開
　遷移金属を用いることにより，古典的な手法では不可能な反応性や選択性をもつ有機金属反応剤や有機金属触媒の創製が可能となります。さらに，金属上の配位子を代えることで，その反応剤や触媒の反応性を精密に制御することもできます。当研究室では，そのような金属と有機化合物から構成される有機金属錯体の特性を巧みに利用し，有機合成反応の基幹となる新規な炭素－炭素結合生成反応の開発を目指しています。

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	教　授　：西原　康師　Prof. NISHIHARA Yasushi E-mail：ynishiha@（@以下はokayama-u.ac.jp を付けてください。） 専門分野： 遷移金属触媒，有機薄膜太陽電池，有機電界効果トランジスタ，結合の活性化，有機ホウ素化学，有機フッ素化学 研究者総覧

ニッケルやパラジウム触媒によるフッ化アシルの脱カルボニル型変換反応の開発

フッ化アシルは，対応するカルボン酸から容易に調製できる化合物であるにもかかわらず，これまでフッ化アシルの反応性についてはあまり研究されていなかった。われわれは，ニッケルまたはパラジウム触媒を用いることで，フッ化アシルの脱カルボニル型変換反応を開発することを目的に研究をおこない，炭素－炭素，炭素－ヘテロ元素結合形成反応の開発に成功した。

	助　教　：森　裕樹　Asst. Prof. MORI Hiroki E-mail：h-mor@（@以下はokayama-u.ac.jp を付けてください。） 専門分野： 遷移金属触媒，有機薄膜太陽電池，有機電界効果トランジスタ，結合の活性化，有機ホウ素化学，有機フッ素化学 研究者総覧

電子欠損型複素多環芳香族化合物を主骨格とする半導体高分子の開発

チアジアゾールを含む複素多環芳香族化合物は，高い電子受容能を有するため，半導体高分子を開発するための有用な骨格として知られている。われわれは，チアジアゾールを含む新たな電子欠損型複素多環芳香族化合物とこれらを主骨格とする半導体ポリマーの開発に成功した。合成したポリマーは有機薄膜太陽電池において良好な特性を示した。

	助　教　：田中　健太　Asst. Prof. TANAKA Kenta E-mail：ktanaka＠（@以下はokayama-u.ac.jp を付けてください。） 専門分野： 遷移金属触媒，有機薄膜太陽電池，有機電界効果トランジスタ，結合の活性化，有機ホウ素化学，有機フッ素化学 研究者総覧

可視光とフォトレドックス触媒を用いた[2+2]環化付加反応の開発

[2+2]環化付加反応はシクロブタン骨格を効率的に合成することのできる有用な手法の一つであり，これまで紫外光を光源に用いた反応が開発されていた。われわれは，フォトレドックス触媒を用いることにより長波長側の穏和な光である「可視光」を光源としたスチレン類の[2+2]環化付加反応の開発に成功した。