バイオプロセス工学
当研究室は元々タンパク質の工学利用を目指して、タンパク質の安定化手法やその機能を最大限引き出すため技術開発、さらにタンパク質の固体表面への吸着機構の解明に取り組んできました。現在はそれらの研究から派生した(タンパク質安定化に不可欠な)乾燥技術そのものに関する研究、乾燥材料の高度機能化に関する研究、また、タンパク質を素子とする高度センシングシステムの開発に取り組んでいます。
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タンパク質や薬剤、香料などの機能性成分をタブレットや粉末製品に成形する場合、それらの原料溶液を糖類や可食性高分子と言ったキャリア構成成分とともに乾燥することが一般的です。このときキャリア成分からなる乾燥構造中で機能性成分がどのような状態で存在するかによって製品品質は大きく左右されます。そこで、乾燥によって得られた材料の特性分析はもちろん、乾燥過程そのものを詳らかにするべく日夜検討しております。
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バイオテクノロジーに基づく分子設計・応用技術の開発を進めています。具体的には、表面親和性ペプチドを利用したタンパク質の配向固定化技術、超耐熱性タンパク質を足場とするバイオセンシング素子の創製、深層学習アルゴリズムを利用した酵素機能の改変技術の開発などに取り組んでいます。これらの研究は、医療診断、環境モニタリング、産業プロセスの最適化など、暮らしを豊かにする多様な分野への応用が期待されています。