生物有機化学
特異な生物活性を示す有機化合物が自然界から数多く得られています。これらの生物活性物質は、医薬品やそのリード化合物として有用です。私たちは、多彩な官能基と複雑な炭素骨格をもつ生物活性物質を化学的に合成する方法の開発に取り組んでいます。地球環境に優しいクリーンな有機合成化学という観点にも配慮し、多彩な官能基を含む構造を立体選択的に合成する触媒システムの設計や、複雑な炭素骨格を短工程で一挙に構築する炭素－炭素結合形成反応の開発に重点をおいて研究を行っています。
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私たちは，生物活性物質に含まれる重要な部分構造であるα-アミノ酸やα-ヒドロキシ酸を立体選択的に合成する方法の開発を行っています。一例として，独自に開発したキラルルイス酸触媒を用いることにより，α-ケトエステルの不斉アリル化反応や，α-イミノエステルの不斉アルドール反応を開発しました。
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「ホウ素」はありふれた元素ですが、有機化学にとって重要な炭素―炭素結合を作るのをアシストする変わった特徴を持ちます。私たちは、この「アート錯体」という特徴を使って複雑な機能性分子を作る方法を研究しています。また、テルペノイドと呼ばれる天然由来の生物活性分子を簡便に化学合成する研究も行なっています。
