代数学
代数学とは数や行列のように演算をもった集合「代数系」を基礎として発展している学問分野です。そこでは数に関する様々な問題を扱う「数論」、加法・乗法が定義される「環」と呼ばれる代数系やそれと図形を結び付けて調べる「代数幾何学」などが研究されています。代数系は自然科学の諸分野においても、周期性や対称性を記述する概念として広く用いられています。代数系のこうした側面に注目した研究は「表現論」と呼ばれます。岡山大学ではこれら代数学の分野「数論」「環論」「代数幾何学」「表現論」の研究が幅広く行われています。
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類体の構成問題に興味を持ち、正則モジュラー形式の勉強からこの世界に入ったが、現代の数論研究の中心課題であり 類体論の非可換化を含むラングランズ・プログラムには、非正則な保型形式が不可欠と知り、実リー群の表現論に暫く身を置いていた。その結果を元に、保型 L-関数の積分表示による特殊値の研究をしていた。
積分表示から自然に相対保型表現と移送問題に関心が移るが、移送問題の重要な研究ピースである 被覆群の保型表現を研究することになった。被覆群の場合には、元来の数論的設定よりも、幾何学類似の方が解決されている問題が多く、ここ数年は幾何学的表現論にも関心を持って研究している。