理論計算化学
生体分子集合系やソフトマテリアルを対象とした理論およびシミュレーションによる物性研究を行っています。最近は,粗視化分子力場SPICAの構築によって,細胞膜への生体物質や薬剤の取り込み機構,脂質ナノ粒子による核酸医薬の送達,ウイルス粒子の構造・動態解析などに取り組んでおり,またソフトマテリアル系の例としては,Liイオン電池電解液のLi伝導特性などの物性解析にも取り組んでいます。これら分子機構の解析により材料設計に資する研究を行います。
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分子シミュレーションの限界を超えるために,定量性を持つ粗視化分子力場を開発し,メソ領域に及ぶ大規模系分子集合系の解析を実現しています。SPICA力場と名付けた粗視化モデルは,脂質膜などの界面系を主なターゲットとして、現在までに界面活性剤,脂質,ステロール,タンパク質,核酸などのモデルを構築し,サブミクロンサイズの複雑分子混合系を扱うことができるようになりました.SPICA力場を用いた多くの応用研究を行っています.
(https://www.spica-ff.org/)